HOME >  コラム >  インプラントは歯周病になる?インプラント周囲炎のリスクや予防法を解説します

インプラントは歯周病になる?インプラント周囲炎のリスクや予防法を解説します

インプラント治療を検討している方のなかには「インプラント周囲炎」という病気を耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか。せっかくのインプラント治療を無駄にしてしまう病気で、誰でも発症する可能性があります。

「そんな病気があるのならインプラント治療はやめておこう」と考える方も少なくありませんが、インプラント周囲炎は予防法次第で心配ない方もいるほどです。

今回は、歯周病とインプラントの関係について解説します。インプラント周囲炎に関する疑問やリスク、予防法などもあわせて解説するので、インプラント治療を受けた方、これからインプラント治療を受ける方は、ぜひ参考にしてください。

インプラント治療では歯周病になりやすい

インプラント治療を受けた方は、インプラント周辺の組織に炎症が起きる「インプラント周囲炎」にかかりやすいといわれています。インプラント周囲炎とは、天然歯でいう歯周病のことで、インプラントを支えている骨を溶かしてしまう病気です。

インプラントは天然歯のように細菌と戦う力を持ち合わせていないので炎症を起こしやすく、これまで以上に丁寧なケアと注意が必要です。

インプラント周囲炎になりやすい人の特徴

インプラントは、適切なケアと定期的なメンテナンスをしていれば予防できる病気です。しかし日ごろのブラッシングを簡単に済ませていたり、メンテナンスに通っていなかったりすると、インプラント周囲炎が発症しやすく発見も遅れてしまいます。

インプラント周囲炎になりやすい方の特徴は、以下のようなものです。

  • 糖尿病を患っている
  • 喫煙習慣がある
  • 貧血気味

では、それぞれくわしく見ていきましょう。

①糖尿病

糖尿病を患っている方は歯周病になりやすいというデータがあり、インプラント周囲炎も同様に発症しやすいと考えられます。糖尿病が原因で歯周病の治りが悪くなったり、口腔内で細菌に対する抵抗力が低下したりしてしまいます。

糖尿病もインプラント周囲炎も、自然に治ることはありません。早期に適切な治療を受けることが大切です。糖尿病の予防は生活習慣を見直すことが重要になってくるので、栄養バランスの取れた食事と適度な運動を心がけるようにしましょう。

②タバコ

喫煙をすると白血球の機能が低下するため、歯周病菌に対抗する免疫機能が低下してしまいます。また、喫煙により血管が収縮すると歯茎の腫れや出血が抑えられるため、インプラント周囲炎の発見が遅くなる可能性もあるでしょう。

喫煙は口腔内だけでなく、全身へ悪影響を及ぼすので禁煙できるよう努力が必要です。まずは本数を減らすことからはじめ、どうしても難しい方は禁煙外来を受診する方法もあるでしょう。

③貧血

インプラント周辺の組織が貧血によって酸素不足になると、術後に感染症を引き起こしやすくなるといわれています。また、歯茎の血流が悪いと栄養が届きにくく、歯茎の修復が遅れたり、歯垢や歯石に含まれている細菌に対する耐性が低くなったりします。

貧血は女性に多い症状で、無理なダイエットや月経、妊娠などが原因に挙げられます。貧血の予防には、3食バランスよく食事を取ることが大切です。また、サプリメントで亜鉛、葉酸、ビタミンB類なども一緒に摂取するとよいでしょう。

インプラント周囲炎のリスク

インプラント周囲炎は、初期段階では歯茎の腫れや少量の出血などが見られますが、痛みがともなわないため「そのうちよくなるだろう」と軽視する方が少なくありません。しかし、進行するとインプラントを支えている骨を溶かしてしまい、一度溶けた歯は元に戻りません。最悪の場合、インプラントが自然脱落するケースもあり、状態によっては再手術ができないこともあるでしょう。

また、インプラント周囲炎が原因で残っている歯にも影響を及ぼしてしまう可能性もあります。残された歯の健康を守るためにも、インプラント周囲炎はしっかり予防する必要があるでしょう。

インプラント周囲炎の予防法

せっかく受けたインプラント治療を無駄なものにしてしまわないよう、日ごろから予防を意識することがとても大切です。生活習慣の改善も必要ですが、口腔内の環境を良好な状態に保つことが大切です。

予防法として、以下のような項目を意識してみましょう。

  • インプラントを受ける前に虫歯や歯周病の治療を行う
  • 歯磨きしやすい環境を作る
  • 歯科医院で定期的なメンテナンスをする
  • ブラッシングでセルフケアをする

では、インプラント周囲炎の予防法についてくわしく解説します。

①インプラント治療の前に虫歯や歯周病治療を行う

インプラント治療を受ける前に、残っている歯の治療を受けましょう。虫歯や歯周病がある口腔内は細菌が多く、インプラント手術後に感染してしまう可能性があります。なかでも、インプラント周囲炎は天然歯に比べて進行が速いので、移してしまわないよう歯周病治療を完治させてから手術に臨みましょう。

ただし、歯周病があまりにも進行し、インプラントを埋入するための骨が十分ではない場合は、インプラント治療が受けられないケースもあります。医師とよく相談して治療法を決めるようにしましょう。

②歯磨きしやすい環境を作る

インプラント周辺の骨や歯茎が良好な状態でないと汚れがたまりやすくなります。磨きにくい環境ではいくら丁寧にブラッシングしても、磨き残しが多くなってしまいます。骨が不足していたり歯茎がなだらかでなかったりする場合は、インプラント手術と同時に増骨手術を受けたり歯茎を移植する手術を受けたりして、歯磨きしやすい環境を整えましょう。

ただし、増骨手術や歯肉の移植は、インプラント治療費とは別途で支払う必要があります。予算がある方は、予算内で最適な環境を作れるよう医師と話し合いながら治療を進めましょう。

③歯科医院で定期的なメンテナンスをする

インプラントが埋まっている骨の状態や、口腔内の確認は自分では行えません。状況に応じてレントゲン撮影をしたり、噛み合わせの調整をしたりする必要があるため、医師から指示されたペースでしっかりとメンテナンスを受けましょう。定期的に歯科医院でチェックしてもらうと、インプラント周囲炎に感染していても早期に対応が可能になります。

また、引っ越しや仕事の都合で手術を受けた医院へメンテナンスに通えなかった場合も、別の医院でメンテナンスを受けるようにしましょう。その場合は、インプラント治療を受けているとしっかりと伝えるか、手術を受けた医院に紹介状などを発行してもらうと安心です。

➃ブラッシングでセルフケアをする

歯周病は、磨き残しや汚れが原因の歯石が付着したままの状態が続くと進行しやすくなります。歯石を作らないためには、毎日の丁寧なブラッシングがとても重要です。歯ブラシの持ち方や磨き方は、どうしても自己流になってしまうので、歯科医院で正しいブラッシングやセルフケアの方法を確認するようにしましょう。

ブラッシングだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシ、デンタルリンスなどを併用すると、口腔内をより清潔な状態に保てます。歯ブラシ以外を使用したことがない方は、あわせて使用方法を指導してもらうとよいでしょう。

まとめ

インプラント周囲炎と予防法について解説しました。インプラントは人工物のため虫歯や歯周病にはかからないと考えている方も多いですが、実は反対で、人工物だからこそメンテナンスをしないと劣化が進むものなのです。

吉祥寺セントラルクリニックでは、難症例にも対応している医師がインプラント治療を担当しています。各分野の専門医と連携を取りながら治療を進めている吉祥寺セントラルクリニックでは、口腔内の総合的な治療が可能です。

インプラント治療でお悩みの方、歯周病治療をする医院を探している方は、ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。

初診予約受付
EPARK歯科
無料カウンセリング予約 無料メール相談 ご予約変更・キャンセル
  • 審美治療部門
  • インプラント部門
  • 矯正歯科部門

吉祥寺セントラルクリニック

〒180-0004
東京都武蔵野市吉祥寺本町1-4-18
ジョージフォーラムビル5F
※吉祥寺駅北口隣接
※サーティワンアイスクリームの
入っているビルの5Fです
アクセス