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虫歯の詰め物はどんな種類がある?素材・費用や詰め物が取れた時の対処法を解説

虫歯の詰め物には、どのような種類があるかご存じですか。保険診療か自由診療かによっても値段は大きく変わり、それぞれメリットとデメリットがあります。症状や噛み合わせなどに合った物を選ばないと、詰め物が取れたり痛みが出たりすることもあるかもしれません。

そこで今回は詰め物の種類や、それぞれの違いについて解説します。虫歯治療を検討している方は、最後まで読んでみてください。

虫歯の詰め物とは?

虫歯で詰め物をする目的は、歯に開いた穴に食べ物や汚れが詰まらないようにし、虫歯の進行を防ぐためです。詰め物は、歯科用語でインレーと呼ばれています。

虫歯が見つかった場合は、虫歯になっている部分を削り、穴が開いた場所にプラスチックや金属で作られた詰め物を装着します。主に、歯の表面にあるエナメル質に穴が開いている軽度の虫歯では、詰め物で治療するのが一般的です。象牙質まで進行が進んだ中度の虫歯の場合も、詰め物で対応することがあります。

被せ物とは?

被せ物とは、虫歯が歯の神経や根の先まで進行し、歯を大きく削らなければならない場合に使われます。重度の虫歯は歯の強度が弱くなっているため、歯の土台を作ってから被せ物をするのが一般的です。被せ物は、歯科用語でクラウンと呼ばれています。

詰め物は自分の歯の上に取り付けますが、被せ物の場合は歯がほとんど残りません。また、被せ物をする際はたくさんの歯を削ることになるため、どのような種類を選ぶかによっても歯の寿命が大きく変わってしまいます。

歯の詰め物の種類

歯の詰め物には、保険診療と自由診療(自費)があります。保険が適用されるかは素材によって分けられており、自由診療の素材だと10万円を超えてしまうことも珍しくありません。逆に、保険診療であれば1万円以下で済むケースも多く、治療が早期であればあるほど費用を抑えることが可能です。

ここからは詰め物の種類やそれぞれの費用、耐久性などについて解説します。メリットや注意点も紹介しますので、参考にしてください。

【保険診療】コンポジットレジン

コンポジットレジンとは、白いプラスチック素材を使った詰め物です。コンポジットレジンは保険が適用され、3割負担の場合は1,500円前後が一般的です。コンポジットレジンの詰め物を装着する際は、歯を削る量が少なくて済みます。治療期間も約2~3週間で終わるケースがほとんどです。

コンポジットレジンは耐久性がそこまで高くないため、噛み合わせが強い場合は欠けてしまうこともあります。これは、欠けることで他の歯を守るという役割もあり、必ずしも悪いことではありません。詰め物が破損した場合は、修理が比較的簡単なことも特徴です。

他にもコンポジットレジンのメリットには、歯に色が似ていて目立ちにくいことが挙げられます。また、金属を使用しないため、金属アレルギーが不安な方の使用も問題ありません。ただし、時間の経過により変色し、見た目が悪くなる場合があります。メンテナンスで修復は可能ですが、注意点として覚えておきましょう。

コンポジットレジンの特徴をまとめると、以下のとおりです。

  • 治療期間が約2~3週間で、保険適用の場合は1,500円前後でできる
  • 強い力がかかると破損することもあるが、メンテナンスで修復が可能
  • 歯を削る量が少なく、金属アレルギーの方でも安心

【保険診療】メタルインレー

メタルインレーとは、一般的に銀歯と呼ばれている物です。メタルインレーにも保険が適用され、3割負担の場合は約2,000円が相場です。ただし、金属の価格が変動する可能性もあるため、あくまでも目安の費用として覚えておきましょう。

メタルインレーの特徴は、強度が強いことです。強い力がかかる部位でも使用でき、すり減ることがありません。ただし、素材が硬すぎるため、噛み合わせが悪いと他の歯を傷つけてしまうことがあります。また、経年劣化により金属が錆びてしまい、歯や歯ぐきの変色や金属アレルギーにつながってしまうこともあるので注意しましょう。

注意点としては、金などの錆びにくい金属を使っている場合は、保険が適用されないことです。保険適用となる素材は「金銀パラジウム合金」と呼ばれており、使用環境によっては虫歯の悪化も少なくありません。

たとえば、熱い物や冷たい物を飲食すると、温度変化によってメタルインレーが伸縮します。すると、自分の歯とメタルインレーに隙間ができるため、虫歯菌が侵入しやすくなってしまうのです。

メタルインレーの特徴をまとめると、以下のとおりです。

  • 金属の価格にもよるが、保険適用の場合は2,000円前後でできる
  • 強い力がかかってもすり減ることはないが、噛み合わせ次第では他の歯を傷つけることもある
  • 熱い物や冷たい物を飲食すると伸縮するため、使用環境によっては虫歯の進行もある

【自由診療】セラミック

セラミックの詰め物には、陶器が使われています。セラミックは自由診療(自費)となり、オールセラミックの場合は約6~15万円が相場です。セラミックの詰め物は見た目が白くて透明感があるため、天然歯のようなきれいな仕上がりになります。

セラミックは、汚れや歯垢がつきにくいのが特徴です。長年の使用でも光沢感が再現でき、歯の美しさをキープできます。ただし、セラミックはお茶碗のような素材のため、強い衝撃を受けると割れてしまうことも少なくありません。

セラミックの特徴をまとめると、以下のとおりです。

  • セラミックは自由診療(自費)となり、保険診療に比べて約6~15万円と割高になる
  • 歯垢がつきにくく、長年の使用でも美しさがキープしやすい
  • 強い力が加わると割れてしまうこともある

【自由診療】金歯

金歯は、歯科用語でゴールドインレーとも呼ばれています。金歯は自由診療(自費)となり、約4~10万円まで幅広いのが特徴です。金歯は虫歯に対してもっとも適合性がよく、虫歯が進行しにくいといわれています。

金歯はメタルインレーと比べて錆びにくく、金属が溶け出すことがほとんどありません。力がかかりやすい奥歯にも使用できるため、嚙む力が強い方や歯ぎしり癖がある方でも安心です。

また、熱膨張率が歯と近いのもメリットとして挙げられます。メタルインレーは熱い物や冷たい物を飲食すると伸縮する特徴がありましたが、金歯にはほとんどありません。金自体の硬さも歯とほぼ同じのため、他の歯を傷つけにくいのも特徴です。

ただし、歯の硬さに近いということは、少しずつすり減っていくことを意味します。耐久性が高くても、しっかりとメンテナンスを行いましょう。また、金歯の部分が目立ってしまうため、場所によっては審美性に影響するのはデメリットといえます。

金歯の特徴をまとめると、以下のとおりです。

  • 金歯は自由診療(自費)となり、約4~10万円まで幅広い
  • 錆びにくく、力のかかる奥歯でも使用できる
  • 装着場所によっては目立ってしまうため、審美性に影響が出ることがある

【自由診療】ハイブリッドセラミック

ハイブリッドセラミックとは、レジンとセラミックを混ぜて作られた詰め物です。ハイブリッドセラミックは自由診療(自費)となり、約3万円が相場です。保険適用のハイブリッドセラミックも存在しますが、被せ物にしか使用できません。

ハイブリッドセラミックの強度は、コンポジットレジンとオールセラミックの中間です。また、歯がすり減りにくく、欠けにくい素材です。コンポジットレジンよりも着色しにくく、美しい仕上がりを長持ちさせやすいのも特徴といえます。

ハイブリッドセラミックの特徴をまとめると、以下のとおりです。

  • ハイブリッドセラミックは自由診療(自費)となり、約3万円が相場
  • コンポジットレジンとオールセラミックの中間の強度で、すり減りにくく欠けにくいのが特徴
  • コンポジットレジンよりも白い状態が長持ちしやすい

【自由診療】ジルコニア

ジルコニアとは、ゴルフクラブやNASAのスペースシャトルなどに使われている素材です。強度が非常に高く、人工ダイヤモンドとして装飾品に扱われることもあります。日本では2005年に厚生労働省の認可を受け、歯の詰め物やインプラントに使用されるようになりました。ジルコニアは自由診療(自費)で、約4~15万円が相場です。

ジルコニアは酸に強く、金歯に近い適合性があります。また、他の素材よりも透明感があるため、他の歯と並んでも違和感が少ないことが特徴です。金属アレルギーの心配もなく、小さなお子様や妊婦の方でも安心して使用できます。

ジルコニアの特徴をまとめると、以下のとおりです。

  • ジルコニアは自由診療(自費)となり、約4~15万円が相場
  • 非常に強度が高いが、噛み合わせによっては他の歯がすり減る可能性がある
  • 耐久性が高く、金属アレルギーの心配がない

虫歯の詰め物が取れた時の対処法

歯に強い力がかかったり、食べ物が引っかかったりした時に、詰め物が取れてしまうことがあります。もし詰め物が取れてしまった場合は、早めに歯科医院に受診しましょう。また、取れてしまった詰め物の持参で、スムーズに修復できる可能性もあります。取れてしまった詰め物を捨てるかは自分で判断せず、かかりつけの歯科医に相談しましょう。

まとめ

今回は虫歯の詰め物の種類や、それぞれの違いについて解説しました。値段や見た目だけで選んでしまうと、噛み合わせや生活環境によっては、二次的な虫歯になることもあります。信頼できる歯科医に相談し、適切な治療によって健康な歯を維持していきましょう。

「吉祥寺セントラルクリニック」は、歯周病治療や矯正歯科など、多くの治療に特化した専門スタッフが担当しているのが特徴です。各種治療の歯科医や歯科技工士などとチームを組み、安全性に配慮した治療を心がけています。

「吉祥寺セントラルクリニック」では、噛む機能の回復をゴールに掲げ、見た目も自然な状態に近づける治療を提供しています。保険外治療の相談も無料で行っていますので、ぜひ一度ご相談ください。

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